福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスの向上こそが地方政府の存在理由であるが、その原資を拡大するには圏域の競争力の強化と成長が不可欠である。しかし、現行の大都市自治制度は大都市圏域が持つ潜在可能性を十全に発現させないような仕組みになっている。私たちは、来るべき「地方政府基本法(仮称)」の成立を見据え、それに先立つ形で「広域自治体が大都市圏域の成長を支え、基礎自治体がその果実を住民のために配分する」という新たな地域経営モデルを実現するため、本日、大阪府議会内に新会派「大阪維新の会」を設立する。
当面の目標は下記の項目である。
大阪維新の会マニフェスト
1. 広域自治体と基礎自治体の役割分担と責任の明確化。
2. 大阪府域の再編。
3. 新たな統治機構(大阪府とグレーター大阪(大阪市と隣接周辺市)の一体化が中心)の 構築。
4. 都区制を超える大都市制度の実現。
5. 成長戦略の策定。
6. 議会の権能強化による決定と執行の分離。
私たちが自治・分権型の行政システムを発展させ、地域住民の意思を具現化するためには、何でも中央が決定する旧来の集権的パラダイム(政治構造)を解体することが必要である。行政であれ政党であれ、中央集権体制とそれに唯々諾々と従わざるをえない地方という図式に何の変化もないのは、最早、それらが思考停止状態に陥っている証拠である。唯一最善の方法というものはないが、地域を発展させ、組織を再生させるために、私たちは時により跳ばなければならない。
『タウンミーティング資料』
ローカルパーティー「大阪維新の会」は、国の政党とは一線を画し、国の政党の枠組みにとらわれない政治団体である。設立目的は、「広域自治体が大都市圏域の成長を支え、基礎自治体がその果実を住民のために配分する」新たな地域経営モデルを実現することである。福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスの向上こそが地方政府の存在理由であるが、そのためには、圏域の競争力の強化と成長が不可欠なのである。「大阪維新の会」は、「大阪再生マスタープラン」が示す大阪の危機と潜在可能性、大阪再生の枠組み、また、政策マニフェストに賛同する者により構成され、「大阪再生マスタープラン」に掲げる新たな大都市自治制度を実現するための活動母体となる。
中心都市部(東京23区に相当する中心部)の機能更新が拠点都市の発展を促すという認識に立ち府域の再編に取り組む。鉄道網の整備、空港アクセスの改善等、中心都市部に重点的に投資し、その発展が周辺を潤し、福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスを向上させるという認識は、世界の主要都市(ロンドン、ニューヨーク等)における都市再生に共通した考え方である。
「大阪維新の会」は、大阪再生の枠組みを構築し、それを機能させるために以下の項目に取り組んでいく。
1. ローカルパーティー「大阪維新の会」の理念、政策マニフェストに賛同する人々を結集し、関係する議会に会派を設立する。
2. ローカルパーティー「大阪維新の会」として来春の統一地方選挙と関連首長選挙に候補者を擁立する。3. 大阪の人々を一つの方向にまとめ、連帯し、問題解決にあたるため「ONE大阪」に向けての様々な運動を展開する。
1.住民の生活基盤(安心)に関わる事務は基礎自治体が、また、産業基盤(競争・成長)に関わる事務は広域自治体がサービスの提供主体になるという 役割分担により、「強い広域自治体」と「優しい基礎自治体」で大阪府域を再編する。
2.新たな統治機構(大阪府とグレーター大阪(大阪市+隣接周辺市)の一体化が中心)を構築する。
3.都(仮称)制下に府内に適正な数の基礎自治体を構成する。
4.大阪の潜在可能性を顕在化させ成長戦略を策定する。
5.アジアの拠点都市に足る都市インフラ(道路、空港、鉄道、港湾等)を整備する。